引っ越した
先日、就職にあたって東京へと引っ越した。 一応部屋探しを開始したタイミングから考えれば約6ヶ月を引越しに用したことになる。 思い返してみると、ごちゃごちゃ大変だったので、次回の引越しに向けてメモを残しておく。
部屋探しから契約までの流れ
1. 住みたい地域を決める
「職場徒歩5分圏内以外はありえない」などといった強い希望がない限りは複数地域の選択肢があるはずである。 各地域の家賃の相場や、特性を調べてどこに引っ越すのかを決めることになる。
個人的には...というか当然だと思うが引っ越し先の地域を先に決められると探すのが楽になる。 地域の評価項目は多岐に渡る。 例えば以下の様な項目である。
- 最寄り駅の路線
- 職場までの通勤時間
- 物価
- 周辺施設
- 犯罪発生率
- 防災危険度
- 病院の数
- etc...
いちいち全部調べるのは面倒だが、重要な項目である。 各項目を調査するのには、以下のサービス・ウェブページが役立つし、僕はこれらを利用した。
- 駅(路線)別・地域別の家賃相場を知る
- 駅(路線)別・地域別の街情報
- 住みたい街ランキング
- 危険度
通勤時間を考える
通勤時間というと、自分の家の最寄駅から会社の最寄り駅を考える人もいるが、大事なのはドアツードア(家を出てから、職場の部署に入るまで)での通勤時間である。 これを計算する上で一番便利なのはGoogleMapsである。これは家から会社のビルまでの通勤時間を計算することができる。ただし、エレベーターにたどり着いて、そこから部署のある階にたどり着くまでを計算することはできないので注意する。
通勤時間を計算する上で気をつける項目は以下である
- 自分の通勤する時間帯に走る便に気をつける
- 例えば、京浜東北の快速は10:00-15:00でしか走っていない
- 自分の使う路線のホームの位置を確認する
- 降りる駅の選択肢は一つではない
- バスという選択肢もある
ちなみにHOME'sやSUUMOで計算される通勤時間は余りあてにならないと思っている。 HOME'sでは「A駅はB駅まで20分圏内ではないと表示されるが、詳しく調べると、ある時間帯・路線では18分で移動可能である」ということがあった。
2. 相場観をつかむ
まずはじめにSUUMOやHOME'sを活用して、自分の引越し先の相場観をつかむ。 相場観というのは「どの程度の賃料で、どの程度の条件の物件があるのか」といった感覚のことである。 それを知ることで物件の良し悪しを評価できるようになる。
例えば、僕は最初以下の様な条件で探していた。
- バス・トイレ別(B・T別)
- 洗濯機中置き
- エアコン付き
- キッチンにまな板スペースがある
- 二口コンロ
- 洋室
- 都市ガス
- ドアツードアでの通勤時間が20分以内かつ乗り換え不要
- オートロック
- 南向き
- 築30年以内
- 家賃~8.0万
これで見つかる物件はほぼ0に近い。 見つかったとしたら、おとり物件か、本当の奇跡だろう(今すぐ申し込むべきだ)。
ここで、この条件を満たす物件の価値がいかに高いかを知ることができる。 ここから徐々に条件を落としていって、相場観をつかんでいく。
3. 部屋を探す
2.の段階で良い物件が見つかったら、不動産に問い合わせて実際に内見しに行く。 申し込み方は、以下の記事のやり方が良いのではないかと思う。
僕は、一般的な不動産に問い合わせるのではなく、ietty(イエッティ)というネット不動産を使った。
iettyの優れているところは、「ネット不動産」というだけあって、インターネット上でやり取りするための仕組みが充実している点である。
一般的な不動産と比較すると、
- 夜遅く(23:00)まで対応してくれる
- チャットベースでやり取りでき、条件指定などの仕組みや、紹介された物件を一覧する仕組みがビルトインされていて使いやすい
という点で優れる。
また、SUUMOやHOME'sと比較すると
- 人間を介して紹介されるので、物件の条件を細かく指定できる
- 例:「まな板スペースがある賃貸物件」など、SUUMOやHOME'sの検索条件にはない項目を指定できる
- 掲載されていない情報まで細かく聞ける
- 例えば、間取り写真に方角が載っていない時に方角を聞いたり、写真が不足しているときに追加リクエストしたりできる
という点で優れる。
また、僕がiettyを最も評価している点はその誠実さである。 不動産界隈ではおとり物件に代表されるように、少し卑怯な客寄せ方法が横行している。 その点、iettyは物件の掲載が終了すると、すぐに終了している旨を教えてくれたりするので安心して利用できる。
内見
不動産とのやり取りを終えて、物件の目星がついたら部屋の内見を行う。 内見を行う際に気をつけたいポイントは以下
家の中
- 余すところなく写真を撮る
- 余すところなく採寸する
- 特に冷蔵庫・洗濯機を置く位置
- 収納数と各収納の大きさ
- 壁の薄さ
- 床の硬さ
- 床が柔らかい = 上の階の部屋の足音が響きづらい
- コンセント・窓・収納・エアコンの位置
- エアコンの型
- お湯の温度は変更できるか
- 洗濯機のパンはあるか
- 靴箱
- 暖房便座
- シンクの形状*1
- トイレや風呂に乾燥機 or 窓はあるか
- 陽の光の入り具合
家の外
- 自転車置場
- ゴミ出しはスペース(いつでも出せるかどうか)
- エレベーターの位置(近くはうるさい)
- 階段の足音(響いてうるさいときがある)
- 周辺の雰囲気(汚くないか、うるさくないか)
- 最寄り駅の駐輪場の位置
- 坂の有無
- 最寄り駅までの信号の数
nomad
仲介手数料無料を売りにしたネット不動産。 部屋探し終盤に知り合いから紹介されたため余り使っていないが、物件のデータベースが少し貧弱な印象を受けた。(推薦されてくる物件数が少ない) SUUMOやHOME'sから「持ち込み」することもできるので、そちらを使うことが前提なのかもしれない。
4. 契約
契約までの流れは以下のとおり
内見 → 審査 → 契約
内見して即契約というわけにはいかず、契約前に「審査」がある。(ない場合もある) 何を審査するかというと、賃借人と保証人の支払い能力を審査する。 要するに、家賃をきちんと払ってくれるのかどうかということである。 一般に、年分の家賃が年収の3分の1を下回っていれば良いとかなんとか。
初期費用
初期費用には5ヶ月分の賃料が必要だと言われている。 一般的に初期費用として計算される金額は以下の様なものがある.
- 賃料(2ヶ月分)
- 1ヶ月目については,日割り計算になることが多い
- 敷金・礼金
- 物件によっては敷金・礼金が0になる
- 仲介手数料
- 不動産会社によっては仲介手数料半額で受けつけてくれる
- 不動産側の収入はこれがメインなので,「全額無料」とうたう会社は怪しい
- 保証会社代
- 保証人を建てられれば不要
- 保証会社の利用を条件とする物件も多い
- 保証会社を利用した場合に敷金が0になる,といった物件もある
その他、ほぼ必須で必要となる出費
- 火災保険料
- 鍵交換代
- 鍵交換が必須の物件は多い
- 必須なのに賃借人が費用負担するというのは違和感があるが...
- 引越し代
- シーリング料
- シーリングを自分で購入しなければいけない物件は多い
引越前・後にしたこと
基本的には以下の記事を参考にした。
これに加えて「インターネットプロバイダ契約」と「電気会社の選定」をした
インターネットプロバイダ契約
価格.comが最高に参考になる。
僕はキャッシュバックの料金等を考慮して,月額が最も低くなるSo-netと契約することにした。 So-netと契約するにあたって、気をつけておきたいと思った点は以下のとおり。
- 価格.comのキャッシュバックにも違約金がある
- 一定期間内にSo-netを解約すると違約金が要求される
- 工事費無料 = 毎月の分割払い分が無料
- 工事費は30ヶ月分割払い
- 30ヶ月以内に解約すると、残り分を払わなければならない
- 利用開始日 = 工事日
- インターネット経由でパケットを受け取った日ではない
- 僕のプランだけかもしれない
- 初月無料 = 利用開始月の月額が無料
- なので,各月の1日の午前に工事を行うのが一番お得
- 工事には立会が必要
- 土日の工事は+2000円(ここは無料にならない)
- 管理会社 or 大家とは事前に連絡をとること
インターネットの開通は、だいたい申し込みから1ヶ月かかるので、人権(インターネット)をなくしたくない人は早めに動くことをおすすめする。
間に合わなかった場合は、Try WiMAXを活用するといい。 10~12日くらいはこれでしのげる。
とはいえ3日間で3GB制限というのは予想以上にキツかった。速度は申し分ないのだが。 なんにしろ早めにプロバイダと契約することをおすすめする。
電気会社の選定
電力自由化の実施にあたり、2016年4月から電力会社の選択肢が広がる。 いろいろ調べていると、一人暮らしであれば東電以外と契約したほうがオトクそうな感じ。
これに関してはエネチェンジが最高に参考になる。
僕は東京ガスと契約することにした。
ちなみに来年からは都市ガスの自由化も始まるらしいです。
その他の知見とか
保証会社
保証会社とは、単純に言ってしまえば保証人を肩代わりしてくれる会社のことである。 保証会社のほうが、保証人よりも信用度は高いようで、大家さんとしては保証会社を利用してくれるほうが嬉しいらしい。 なので、物件によっては保証会社を使うと敷礼金が減るということもある。 保証会社にかかる費用は、自分が見た感じだと賃料の4〜10割 + 2年おきの更新料。
家賃交渉できるの?
繁忙期はほぼムリだと思った. 内見したうち,一件だけ3000円下げてくれるところがあったけど.
その他
- 不動産は家賃の1ヶ月以上を仲介手数料として請求することはできない(法律で決まっている)
- 不動産会社しかアクセス出来ない巨大物件データベースがある
- SUUMOやHOME'sはそこにのっている情報の一部が載っていると思ったらいい
- おとり物件はSUUMOよりHOME'sのほうが少ない
- SUUMOは掲載日を変更することが容易いとかなんとか
- 掲載から2週間以上経っている物件は大概おとり
- 実際iettyで確認しながら進めていると、SUUMOやHOME'sの半分以上の物件は終了済みだった
- 単純に掲載を取り下げ忘れているという場合もある
所感
部屋の良し悪しを決める変数は予想以上に多いと実感。 そして、賃料を気にしなくてもいいくらいの財力が欲しいと思った。
参考
いろいろと参考にさせていただきました。 ありがとうございました。
賃貸&引越し知見まとめ
- 物件選びのコツ、信頼できる不動産屋の探し方は? 連載「理想の家探し・部屋作り」Vol.1 - はてなニュース
- 引っ越し準備を万全に! 荷造りのコツから退去時トラブル対処法まで 連載「理想の家探し・部屋作り」Vol.2 - はてなニュース
- おしゃれですっきり、快適なインテリア実例 連載「理想の家探し・部屋作り」Vol.3 - はてなニュース
賃貸探しの知見とか(+3行まとめ)
- ゆきらん: 大家目線で教える賃貸マンションの賢い探し方
- ウェブ上で公開されている物件で決めない(あくまで目安)
- ある程度渋らないと本当にいい物件は出てこない(可能ならある程度期間を持ちたい)
- 大家さんが熱心かどうかを見極めるべし
- 良い物件ではなく良い不動産屋を探した - $shibayu36->blog;
- 不動産問い合わせ時に電話番号の情報を載せない(電話で交渉すると情が沸く)
- メールで頼むと書く(FAX回避)
- たくさんの不動産業者に問い合わせて、最も丁寧に対応してくれたところと交渉する
- 物件探し確認事項 - ポクポク
- 信号の隣は避ける(うるさいバイクが停車してバリバリやって睡眠失敗)
- 廊下や階段で足音が響かないか
- ガスの開栓は立会が必要なので内覧時に開栓番号を写真に撮るなりして引越し前に予約しておく
- 知らないと損する賃貸マンションの探し方 | Stocker.jp / diary
- 短期間で探す(時間が経つと初期に見た物件を忘れるから)
- 家賃を8,000円下げて引越せた話 - shota-mのはてなブログ
- ここに決めようと思います。どこまで家賃下げれますか?」と交渉をはじめました。
- 専任媒介の物件は家賃交渉がしやすい
- Google Spreadsheetで効率的に物件を探す - hitode909の日記
- Spreadsheet最高
- suumoのお散歩検索が便利
一応
一応...ね